age_3d1の書庫

駆け出し小説家が選ぶ今週の1冊

航海の1波それは恋愛【アイネ・クライネ・ナハトムジーク】

人生は前途多難、航海の終わりは必ず訪れる。終わりの瞬間に後悔がなければ僕の航海は善いものとなる。そんなことを考える今日のこの頃。

知っていましたか?実は後悔の反対語は存在しないんですよね。なので無いものは、作っちゃえばいいんですよと、独り言を言いながら作ってみました。

前進して決めると書いて前決(ぜんき)。ダサいですかね・・・(笑)

そんな戯言を言いつつも今日も書庫から1冊持ってきました。

人間の甘く苦い恋愛談【アイネ・クライネ・ナハトムジーク】です。

米津さんのアイネクライネにも似た名前でしたので既視感があり、なんとなく恋愛の物語かなと思っていましたが見事的中しました。実際は、モーツァルトの一曲なんですけどね(笑)

どんな曲調か興味ある方は是非一度聞いてみてくださいね。恐らく一度は聞いたことある楽曲だと思います。

さて、話はもう一度小説の【アイネ・クライネ・ナハトムジーク】に戻しましょうか

都会に立ち並ぶビルの大スクリーン、映し出されるのはボクシングの世界大会の中継。人々は足を止め各々魅入る、そんな人々の人生は長いものもあれば短いものもある。終わりはいつ訪れるかはわからない。そんな人生の1ページに、描かれている恋愛物語を佐藤はドラマチックな出会から始まるものだと主張するが果たしてそうなのだろうか。

今回のあらすじは、原作に忠実に従ったうえでオリジナルに近い言葉で書いてみました

ポイント

今作は、伊坂幸太郎先生も一押しの作品となっているみたいです。ほかの作品とは異なり異質な存在や出来事、現象が起こることなく純粋な恋愛を基に描かれたストーリーです。ちなみに、【ソクラテス】の作品にも登場したキャラクターも登場しています。

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【作品を読み】

僕自身も、恋愛経験なんてミジンコが目で見えるかどうか分からないのと同じくらいくらいないです。故に恋愛に対する思考が登場人物の一人である佐藤と同じで、ドラマチックな出会いから始まるものだと思っていました(笑)例えば、街角でぶつかってから始まる物語手に取ろうとした商品にお互い手が当たって(あっ)となり始まる物語とかです(笑)

また【アイネ・クライネ・ナハトムジーク】では、そういった恋愛の始まりから終わりまでのストーリーやワンシーンを切り取ったストーリーの構成で様々な恋愛のあり方に触れています。

【駆け出し小説家なりの視点】

今回も伊坂幸太郎先生がよく用いられる時系列の転換がありました。ただ、いつもの作品のようにシンプルなものではなく、時系列を戻しては進めて、また戻すといった複雑怪奇で僕は混乱しました(笑)こういった時系列の転換は読み手の予想を超えることができエンタメ要素を強くできると思うのですが、あまり乱発すると読み手に困惑を与え純粋に楽しめないのではないかなと今回は感じました。

【最後に】 

お疲れ様です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回から少しづつ文章の書き方を変えて、堅苦しさをなくそうかなと思っております。多分その方が読み手側からしたら読みやすいのではないかなと考えたのですが、どうでしょうか?読みやすく感じていただけたら幸いです(笑)

では、また来週お会いしましょう!

良い作品を書くには、読書を【ラッシュライフ】

どうも~揚げたサンドイッチです~ 

 

まだまだ、コロナが収まらない状況ですが皆さんはどのように過ごされていますか?

僕は、今もまだ仕事場に向かい仕事をして家に帰り趣味に時間を費やすといったルーティーンですね(笑)Pythonの勉強は辞めちゃいましたが、その他は今も尚練習で積み重ねの日々です。何をしているかは↓の記事にまとめていますので興味がある方は是非

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 さて、今週書庫から持ち出す一冊は、前回宣伝してたように【ラッシュライフ】になります。↓↓↓

本の詳細

〇ジャンル:文芸作品

〇469pの長編

〇物語の構成は【ホワイトラビット】と似た構成です。

〇そしていつも通り、伊坂幸太郎先生の作品となっております

*ここからは、ネタバレも含む可能性がありますのであしからず*

【物語】

泥棒の黒澤、無職の豊田、富豪の戸田と画家の志奈子、生き方に迷いがある原崎と神の存在を信じ信仰する塚本、カウンセラーの京子と浮気相手の青山、夢に向かった佐々岡の9人の登場人物たちの人生が交差しながら始まりそして終わる。そんな、彼らの人生の一部始終を私たち(読み手)が覗くのである。

【読んでみて何を思った?】

まず最初に今回の物語のテーマが、人生の生き方についての問いとその回答だと僕は感じました。そして、その問いと回答のために様々なキャラクターの視点を絡ませることで回答が一つだけではなくキャラクターごとに存在するといった可能性が見えます。

どうしてそう感じたのか?

人生がテーマであると示唆した表現が【ラッシュライフ】ではエッシャーの騙し絵【上昇と下降】を用いられていたからです。

 この絵は、一見兵隊たちが階段を昇っているように見えるのですが、実は同じ場所をグルグルと回っているといった騙し絵となります。そして、その列から外れその列を優雅に眺める兵隊の影や寂しそうに座り込んでいる影もあります。

 同じ場所をグルグルと回っているのは同じ日常の表現で、その列から外れることが自分を突き抜けることと僕は感じました。

  ですので、僕も登場キャラの一人が感じていたように列から外れた兵隊のような生き方、つまり列から突き抜けたい、自分らしくありたいと感じたのでそのキャラクターとは気が合いそうだなと思いました(笑)

ラッシュライフの見所】

まず、登場キャラクターの多さです。正直多すぎて途中何人か名前忘れていました(笑)ただ、そんなにも多くのキャラクターを登場させ物語の辻褄を合わせたり、ミステリー要素を含ませているといった点には真似しようと思っても真似できない技術の高さに見所を感じます。

②つ目は、物語の展開ですね。今回の作品は、前回紹介しました【ホワイトラビット】と似た構成になっております。その構成とは、【】【】で各々の物語が進み【】でそれらの全貌が明かされ【】でそれぞれ物語を終えていくといった展開です。特に【】に入ったところで明かされる物語の裏側は、そんなカラクリがあったのかと驚かされます。

この二点が、今回のラッシュライフの見所だと思います。

また、今回の【ラッシュライフ映画化もされているみたいですので、観てみようかなと思います。

【最後に】

お疲れ様です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回もまた、伊坂幸太郎先生の作品でした(笑)そろそろ飽きたかなと思われるかと思いますが、そんなことはなく、まだまだはまったまま抜け出せていないです。

次に書庫から取り出す作品は【アイネクライネナハトムジーク】です。恋愛の甘酸っぱさが作品では表現されており、青春の日々を思い出すような内容となってますので、興味がある方は、次回もぜひ読みに来てくださいね~

では、さらばだ!

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)

 

 

白兎

どうも~揚げたサンドイッチです~ 

 

年末年始は、それなりに予定が入り一日読書で終わることはなかった今日のこの頃、この数日で何万ものお金が無限の彼方へ羽ばたいていったことは、内緒です。

 そんな、財布の紐が緩くなった本の虫が持ち出す1冊は、【ホワイトラビット】です。いいですよね。昔僕の実家で飼っていたこともあり思い出が深い生き物です。

 そして、いつも通り伊坂幸太郎先生の作品です!いぇい

そろそろ、自分の小説に絡める蘊蓄話を学びにいかないといけないのに、一度読み始めたらこのホワイトラビット、とても引き込まれます。

どんな話なの?

今回は、犯罪者たちの物語です。

そんな、主人公の名は兎田。彼は、誘拐を得意とする犯罪者であり、彼女である綿子と幸せなる日々を送っていた。たが、そんな日々が続くこともなく皮肉にも綿子は誘拐されてしまう。誘拐犯の目的はオリオオリオという人物を見つけ出すこと。そして、兎田は、オリオオリオを見つけ出すことと、綿子を救い出すために物語は進んでいく。

【読んだ気持ち】

いいですよね、犯罪者目線。僕は生真面目に生きる人間なので、平気な顔をして犯罪を起こせる心理には惹かれるものがあります。その影響からか、今書いてる物語を犯罪者目線で書いてます。伊坂幸太郎先生の作品に登場してるキャラクターのように突き詰められた設定や物語りへの絡め方をリスペクトし僕の世界観を表現したいですね。

 ただ、最後の結末が案外あっけなく終わったもんだなと感じました。恐らくその前の展開のインパクトが強烈だったからだとは思いますが。少しだけ雑さがあったんじゃないかと駆け出しながら想像してみます。

【読み所さん】

今回は、皆さんにめちゃくちゃ紹介したいポイントがあったのですが、そこを話してしまうと大きくネタバレになってしまうので渋々伏せておきます。その点を差し置いても、もう一点興奮できるポイントがあるので、そちらを紹介します。

そんな興奮ポイントは、他作品のキャラクターの再登場です。

しかも今回登場するキャラクターは僕が読んできた作品の【重力ピエロ】【ラッシュライフ】にも登場してくるキャラクターとなります。(ラッシュライフは次回紹介しますね。)

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本当に最高ですよねこういう展開!僕はめちゃくちゃ好物なのでもっとやってほしいと思います!ただ、どのキャラクターが再登場したかはネタバレ感あるので伏せておきますね。

オススメ

この情報だけで心躍った方は【ラッシュライフ】⇒【ホワイトラビット】⇒【重力ピエロ】の順番が時系列だと思うので物語を深く味わうためにこの順番で是非読んでみてください。

【最後に】

 お疲れ様です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

最近は、ちびちびと読んでくださる方が増えてきたので大変うれしく思っております。ただ、読んでくださる方が増えるということは責任が重くなるということですので、これからはもっと需要を勉強しブログの提供を行っていきます。

それでは、また次回!次は、ラッシュライフかな(ボソッ

ホワイトラビット(新潮文庫)

ホワイトラビット(新潮文庫)

 

今年最後の日曜日も読書を。

どうも~揚げたサンドイッチです~ こんにちはらみ

 ボッチのさびしマスを超え、2020年最後の日曜日となりました。

皆さんは、どう過ごされましたか?

 僕は、今日も今日とて部屋にこもり音楽を聴きながら、読書とブログでしたね(笑)彼女と過ごす人や、仕事に向かう人、勉強に追われる人、色々ありますが僕自身は特に変化はなく、いつも通りに過ごしながら今を生きてます。

多分、年末年始もこんな感じなんでしょうね。読書サイコー(やけくそ

 そんな、本の虫が書庫から持ち出す今週の一冊は【死神の浮力】です。

【ザックリ紹介】

 以前紹介しました、【死神の精度】の続編となっております。ただ前作と今作の物語には因果関係はなく、前作同様、死神である千葉の見てきた世界の1つを覗く表現がされた作品となっています。

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【あらすじ】

 死神である千葉が見てきた世界の一つには、娘の命を奪われた山野辺とその妻である美樹の物語があった。彼らは、復讐を果たすべく機会をうかがっていた。そんな山野辺のもとに現れる千葉、彼(死神)が現れたことによって山野辺は8日目に99%死ぬこととなる。そんな山野辺の7日間というタイムリミット内で起こった物語の結末とは。

【読み所さん】

①この物語の主人公は、死神である千葉ですが、序盤は登場することなく山野辺夫妻の物語となっていました。そんな物語の展開であったため、この作品が【死神の浮力】であることを忘れ、ほかの作品を読んでいるように錯覚しましたまた、序盤は山野辺夫妻の暗く憂鬱な物語でしたので、そこに投下された死神という異色の存在が神の救いのように感じ、序盤から胸が熱くなりました。

伊坂幸太郎先生お得意の蘊蓄、(今回は歴史)が炸裂。この蘊蓄、一見文字稼ぎや寄り道に思えるが、しっかりと物語に絡めてあります。それにより、物語に厚みが増し中身が濃くなってるように感じました。

③今回は、いつもの大どんでん返しに注目を置くよりもエンタメ小説の型にはまった展開が注目点でした。ですので読んでいて【え!】という驚きよりも【一喜一憂】がある物語展開で、シンプルかつ読みやすくなっています。

以上、この3点が今回の読み所さんでしたね。

 特に②は伊坂幸太郎先生の作品でよく用いられており、僕が一番良いと感じるポイントです。この物語に必要な材料(蘊蓄)を選ぶセンスと物語に絡め方はどの作品を読んでも脱帽します。

【最後に】

 お疲れ様です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 今回は、死神にまつわるストーリーでしたね。この数か月コロナにより世界全体に多数の死神の目撃情報が増えてくると思います。それによって、経済的不安や精神的不安からデストルドータナトスといった(死への欲動)に駆られる人もいると思います。

つまり自殺です。

だけど彼ら(死神)は待ってくれますから、焦って自ら迎えに行かなくて大丈夫です。

 あきらめない限り人生何とでもなります。by1度死神と出会った僕より。

 

ではまた来週!皆様良いお年を~!

死神の浮力 (文春文庫)

死神の浮力 (文春文庫)

 

 

アドラーとソクラテスに相反する存在【逆ソクラテス】

どうも~揚げたサンドイッチです~ こん晩餐会

 もう早、12月の中旬ですね~来週はクリスマス

 皆さんは恋人と過ごされるのでしょうか?

 残念ながら僕は、今年もおひとり様で過ごすクリスマスとなりそうです(笑)

 なので例年通り、街の雰囲気がクリスマスに向けて変わってゆく様を一人楽しむとしましょう。

 さて今回の独り言も、いつも通り伊坂幸太郎先生の作品についてです。そして、今回の作品は、僕が愛していたアドラー心理学に近い思想を含んだ作品となっていたので、僕は読んでいて深く共感でき、久々に人間心理について考え直す時間が生まれました。

そんな作品の名は「逆ソクラテスです。

 ちなみにソクラテスは、哲学の祖とも呼ばれ有名な(無知の知)を伝えた、哲学者です。

 この物語は、様々なシチュエーションでソクラテスの逆の思想を持つ人間たちに立ち向かう短編集となっております。

ソクラテスの思想とは?

 哲学者ソクラテスの思想とは、善いということがどういった状態かという(知徳合一)の思想となります。知徳合一とは知性があることで善いこと、悪いことの分別が付くことが、魂を善くできるという意味です。ちなみに、アドラー心理学でも善い状態とは何かと触れられていることもあり、この点が冒頭でも述べた、アドラー心理学のような思想も用いられた作品だなと感じた点です。

 哲学と心理学の思想は別物では?

 実は、心理学はもともと哲学の中にあるジャンルの一つだったんですよね。それが独立し心理学となっていったので共通の思想があってもおかしくはないと思います。

 そして、逆ソクラテスはこの知性がまだなく、善い事と悪い事の分別が付かない大人や子供が登場します。また、知徳合一の思想以外に先入観、偏見、プライドといった伊坂幸太郎先生お得意の、複雑な人間心理も描かれていました。そういった意味では、心理学と哲学が融合された作品だったなと今思い返します。

【個人的な感想】

 やはり、こういった人間心理の思想を用いた作品は、人間の弱さや醜さを強く感じるので読んでいて、人間嫌いが進みそうになります(笑)

 ただ、そういった悪い面だけをこの作品で描いていたわけではなく、逆ソクラテスの思想を持つ人間に一泡吹かせたり、逆ソクラテスの思想を破ることができた人間の表現もされているので、最後は気持ちよく読み終えれます

【最後に】

 お疲れ様です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 今回もいつも通り、伊坂幸太郎先生の作品を読ませていただきました。そして、ブログを書くにあたってソクラテスや哲学について調べていたら、えらく時間がかかってしまいました(笑)ただ、その分内容を濃く出来たのではないかなと思っております。

 次回は、今読んでおります(死神の浮力)について呟こうかなと思います。最初から胸熱な展開があったので最後まで読み進めるのが楽しみです。

では、次もまた読んでみてくださいね。サラダバー

逆ソクラテス (集英社文芸単行本)

逆ソクラテス (集英社文芸単行本)

 

 

 

エンタメ小説の新たな可能性

どうも~揚げたサンドイッチです~ こんにちタナトス~(死への衝動)

 昨日は、月に二回ある土曜出勤day。正直夕方ぐらいになると、仕事が何にもなくただ座ってパソコン画面を眺めながら時間を過ごすという不毛な時間を過ごしてました(笑)

そんなことなら、家で本読んでたーーい!

 と心の声をぶちまけたところで、本日の私の独り言は、伊坂幸太郎先生クジラアタマの王様です。

 最近はもうずっと、伊坂幸太郎ワールドに入り浸っていますね(笑)それほど惹かれる魅力がありますし、読んでハズレが無いから安心して読めるっていうのが大きな要因ですよね。

 さて、話題を変えて・・・

皆さんは最近見たを覚えていますか?

 僕が最近見た夢だと、深夜の道路のど真ん中で犯罪者と戦うという夢です。

中学生の妄想のような夢ですね(笑)まだまだ中二病が抜けてないのかな?

 そんな夢には、夢によって様々な意味がありますよね。よく言われているやつですと、マンションなどの高い場所から落ちる夢は、精神的に不安定な状態とか。夢に出てくる異性は好きな人とかですね。

 そんな、夢の内容が今回のクジラアタマの王様では大きく関係してきます。

 物語の主人公である岸はひょんなことから、議員の池野内と出会う。そんな、池野内は岸と人気アイドルグループの小沢ヒジリが、自分の夢の中で共にモンスターと戦っていると明かす。そして、その戦いの勝敗が現実に影響しているとも・・・そんな、3人のもとに忍び寄る大きな影とは

といったストーリーとなっています。

【個人的な見どころ】

①今まで見たことがない、小説内に取り入れられたショート漫画

 この物語には、夢の中で戦うとあって躍動感あるバトルシーンが多いです。ので、そのシーンをスムーズに進行させるために、用いられていると考えます。実際、文字だけでそういったシーンを再現するのは、かなり難易度が高いと思いますので、ショート漫画を用いるのは理にかなっていると感じました。ただ、小説の中に漫画を組み込むのは賛否両論ありそうですね(笑)僕は、新しい構成だと思うのであり寄りですが

 また、対人でのバトルシーンを望まれる方は、伊坂幸太郎先生の殺し屋シリーズは是非お勧めです。↓

②人間の心理、不安や恐怖の表現が鮮明で臨場感がある。

 伊坂幸太郎先生の作品は、よく人間心理についての表現が用いられているのですが、今回もノルマ達成のごとく表現されていました。そういった現実に基づく表現は、フィクション作品がノンフィクションに引きずり落される感覚に陥ります。ですので、SF小説ラノベのような、現実から大きくかけ離れた作品を好まない方にはお勧めだと感じました。

【最後に】

 お疲れ様です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 今回のクジラアタマの王様は、新たなスタイルの小説となっており、僕の中の常識がまた一つ取っ払われました。本人談では、この小説を出版するにあたって長い時間と労力を割かれたみたいですね。そのおかげで僕は今、また新たなエンターテイメントの可能性を目の当たりにすることができました。恐るべし、伊坂幸太郎先生・・・

そういえば次は、死神の精度の続編を読むんじゃなかったんですか?

 あ、そういえばそうでしたね(笑)一応本はすでに買っております。ただ次は、逆ソクラテスになります。その次に読もうかなと思っておりますので、少し延期になりました。

 というところで本日は、お別れとなります。次もぜひ読んでみてくださいね~

クジラアタマの王様

クジラアタマの王様

 

 

コロナと魔王とシューベルト

どうも~揚げたサンドイッチです~ こんチャイナドレス~(真顔)

 

 今週はなかなかハードな5日間となりました、私でございます。という文章を打ち込んで初めて感じたのですが、土曜出勤を省くと1週間って5日しか仕事しなくていいんですね。なんか、1週間を30日ぐらいに体感していました(笑)そんなことを言っていたら、昔に見た世にも奇妙な物語の、懲役30日という物語を思い出しました、この刹那。

 ちなみに、懲役30日は30分ぐらいの短い時間にみっちりと詰まったえぐさが魅力でしたね。

  さあさあ、皆さんは魔王と聞いたら何を思い浮かべます?今回は、2つ思いついた僕です。1つは、RPGゲームのようなラスボスで物語の集大成といった役目のキャラクター。2つ目はシューベルトが作曲した魔王です。どちらも強大で恐ろしさを感じだす共通点があるようにも思えますね。

 実際、今週僕が読んだ伊坂幸太郎先生の魔王は、シューベルト魔王の表現を用いていたこともあり、あながち僕の感覚も間違いじゃなかったなと思います。

 と、雑談はここまででここからは本文に入ります。(雑談大好き人間)

 物語の主人公である安藤は特殊な能力を持っていた。それは、自分の中で思ったことを他人の口から話させることができる能力である。安藤はこの力を別段悪用としようとは考えていなかった。だが、その力を利用するべき時が安藤に訪れようとしていた。その時とった安藤の行動とは。

 といった、物語になるんですけど、ここで気づいた人もいると思います。あれ、こんだけの内容で小説1本書けるの?と。お察しの通り、この粗筋は魔王という小説の折り返し地点まで担っています。

 今回のこの魔王という作品は、今までの作品とは異なり折り返し地点で少し展開が変わちゃうので、そこまで話すとネタバレの領域に足を運んでしまうんですよね(笑)

 また、小説の構成としては以前紹介したAXに似たものを感じました。

age-3d1.hatenablog.com

  ただ、この魔王いままで読んだ、伊坂幸太郎先生の作品の中では異例の内容となっていると感じた点が2つありました。

①まず、伏線がほとんどなく坦々と物語が進んでいくということ。

 この点からは、ミステリーのような物語にちりばめられた様々な伏線と回収や物語の展開の逆転の趣向は無かったです。

②また、政治を絡めた現実に近い物語になっているのでハードボイルドのような戦闘はなくお堅い感じです。

 といったことから、普段、伊坂幸太郎先生の作品が好きな方でも少し疎遠になってしまうのではないかと感じる、1冊だと僕は思っちゃいました。

実際僕も読んでいて、難しい話やな~と感じていました(笑)ただ、AXのような物語の構成は好きですので、僕の小説ライフにはいい勉強になりました。

 そして、この魔王、今のコロナ状況と政治の状況に物語が似ているので、まさか、伊坂幸太郎先生は予知していた?と思ったんですけど、どの時代も良い政治なんてないことからやっぱり違うという答えになりました(笑)ただ、コロナを当てはめて読むことはできると思います。その辺の楽しみ方は人それぞれですよね~。

 後は、小説を読む前でも読んだ後でもいいので一度、シューベルトの魔王を聞いてみてください。物語の理解が少し深まると思います。

 因みに僕は、物語の理解が深まると同時に、小学生のころ音楽の授業で歌ったのを思い出しノスタルジックな感覚に浸ることになりました(笑)

【最後に】

 お疲れ様です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 今回は、CSSを少しいじってコードの数を増やしてみるという試みを行ってみました。いかがでしょうか?少しでも見やすくなったでしょうか?見やすくなっていれば幸いです。

 今回の魔王は、僕の今書いている小説の構成に影響を与えることができる、1打となりました。ですので、読んでて最高に清々しく心躍りました。来年の新人賞のどれかに応募してみようと思いますので、機会があれば皆さんの目に触れるかと思います。その時までは、僕の小説は温存ですね(笑)

魔王 (講談社文庫)

魔王 (講談社文庫)